2009 / 11
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以前の記事で問題を解くには「地図と磁石」を持つことが

大切だと書きましたが、具体的には「地図と磁石」とはどのようなものでしょうか?

ここに簡単な例を一つ出します。

問題:「1から10まですべて足し合わせるといくつになるか答えなさい」

解:「55」

もちろん地道に計算をしてもすぐに答えは出ます。

中には答えを暗記している人もいるかも知れません。

等差数列の和の公式を覚えていて

「{(初項)+(末項)}×項数÷2」を使って

(1+10)×10÷2=55

と計算した人もいるでしょう。

しかし、このどれもがこの場合の「地図と磁石」ではないのです。

この場合の「地図と磁石」は、

    1+2+3+4+5+6+7+8+9+10
+)10+9+8+7+6+5+4+3+2+ 1 
  11+11+11+11+11+11+11+11+11+11=110
  
110÷2=55

のように、考えることです。

もちろんこれを少し進めて考えれば

先の「等差数列の和の公式」へとすぐにたどり着きます。

この「地図と磁石」を持たないで、

ただ公式として「等差数列の和の公式」を丸暗記している(していた)人は、

少し応用問題を出されただけで途端にできなくなってしまったり、

そもそも公式そのものを間違って覚えてしまっていたり、

あるいはすっかり忘れてしまっていたりする事が少なくありません。

しかし、この「地図と磁石」を持っている人は、

この考え方を使って解ける問題の多いことに驚くでしょうし、

公式はもはや知識ではなく知恵として一生忘れない財産になります。

まさにここに「地図と磁石」を手に入れるためのヒントとその醍醐味があります。

上の例で「逆に並べて上下に足し合わせる」という発想は

今では教科書にも無味乾燥的にさらっと書いてありますから、

何でもない事のように思われるかもしれませんが、

コロンブスの卵と一緒で最初にこれを考えた人はやはり、

偉大だと思うのです。

その偉大さに「賢いな〜」と感動できる感性を持つ事が

まさに「地図と磁石」を手に入れる第一歩です。


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問題を解くという行為は、一人森の中に残され、

そこからゴールを目指す事に似ています。

その森が幸運にも以前来た事のある森ならば

ゴールまでの道筋を覚えている事もあるかもしれません。

しかし、多くの場合はその森は初めて迷い込んだ森であり、

そんな時、過去の「記憶」は頼りになりません。

けれども、もし迷い人が 地図と磁石 を持つならば、

どのような森であってもその2つを駆使して

きっとゴールにたどり着くことができるでしょう。

勉強において「地図と磁石」を持てる人間は、

新しい問題にあたった時に第一歩を

自信をもって正しい方向に踏み出すことができます。

テストで問題用紙をめくる時、

以前やったことのある問題であることを祈るより、

この「地図と磁石」を持てるようになることを目指す方が

ずっとずっと本質的でそして楽しいとは思いませんか?

次回はこの「地図と磁石」の具体例を書きます。


前回の記事で公式は結果よりもプロセスが重要であることを書きました。

今日は、そのプロセスににこめられた

過去の天才たちによる叡智の結晶を手に入れる方法を書きます。

まず過去の偉人たちの手法を真似て、公式を証明することから始めます。

この時は教科書なり参考書を見ながら、全く同じように模倣してください。

と同時にそのプロセスにある「叡智」に素直に感動できる感性を磨いていきます。

人間とは本当に賢いのだなあという事に感動をしながら筆をすすめていってください。

その感動は、自分のしていることが「勉強」であることを忘れさせてくれるでしょう。

最後は白紙に自分だけの力で公式の証明を再現します。

この段階では自分もその叡智に一歩近づけたような気持ちになれて

どんどん楽しくなってくるはずです。

公式の証明を模倣する→白紙に自分だけの力で再現する。

これを続けているうちに、学問に取り組む時の正しい姿勢が自ずとついてきます。

この勉強方法は

過去の天才たちを「先生」にしている

のと同じですから当たり前のことです。

そしてこの「正しい姿勢」こそが勉強における最大の財産になります!!


実際に教えていると、公式の弊害をよく感じます。

生徒たちの多くは教科書や参考書に「公式」としてのっているものに、

問題で与えられた文字なり数字なりを「あてはめる」だけの作業に終始してしまうのです。

これはとても窮屈なことですね。

例えるなら野球でフォームを決められれてしまうことに似ていると思います。

イチローのように振り子打法で打ちたいのに、

一本足で打つこと強要されてしまうような窮屈さです。

公式で大事なのは結果ではなく、

プロセスつまり、そこに至る考え方です!!

この事を私は声を大にして言いたいと思います。

先ほどの野球の例で言えば、

ボールをバットの芯で捉えようとすること、

それだけが重要であり、

そのための「フォーム」は人によって違っていてもちろん構わないのです。

そして、公式のウラにあるプロセスには、

4000年以上の数学の歴史における人類の叡智の結晶がつまっています!!!

プロセスを学べば、その考え方を問う問題のなんと多いことに気がつくでしょう!

それは大学入試問題を作っている教員たちというのは

そのプロセスに感動して勉強をしてきた人たちだからです。

その意味では公式証明のプロセスはどんな問題よりも

「最頻出問題」であると言っても過言ではありません!!




昨日あたりから秋も急に深まり

受験シーズンがいよいよ近づいてきました。

そんな中生徒に願うことはただ一つ。

悔いが残らないように、日々の力を出し尽くして欲しいと思います。

とは言え、試験場では様々な不安とプレッシャーが受験生を襲い、

なかなか普段通りの実力は発揮できないものです。

そもそも試験場で出会う他の受験生はみんな賢そうに見えます。

例えば難しい問題に出くわして、

自分の鉛筆が止まってしまっているときに周りの人の手が動いていると、

自分だけが落ちこぼれているように感じてしまうことでしょう。

そんな時のために永野数学塾では塾生にこんな風に言っています。

あなたが苦しいとき、みんなはもっと苦しい。

ただ、そう心から思えるようになるには、自信が必要です。

そしてその自信は

「自分がやってきた勉強は他の誰にも負けない」

という自負があってこそ持つことができます。

しかも、ここが大切なのですが、

「負けない」のは勉強の量ではなく質でなければなりません。

なぜなら勉強時間の多さを自信の拠り所にしていると、

「他の皆はもっとやっているんじゃないか」

と不安になり睡眠時間を減らして

自らをますます追い込んでしまうことになりかねない上に

「勉強量は誰にも負けない」という自信は

試験場で他人がボロボロの参考書を持っているのを見ただけで

一気に崩れ去ってしまうからです。

繰り返しますが自信を持つのは

勉強の量ではなく質でなければならないのです。

「自分のやってきた勉強は正しかった」

と思うことができれば、それは試験場でも揺るぎない自信となります。




永野数学塾

Author:永野数学塾
神奈川県大和市中央林間で数学・物理・化学の完全個別指導塾をやっています。
生徒には東大・京大・医学部を目指す子供から、不登校の子供まで本当にさまざまですが、どんな生徒でも「分かった」瞬間は、最高に輝いた笑顔を見せてくれます。その一つ一つが私の宝物です。
このブログではそんな瞬間の感動や勉強のコツを綴っていきます。




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